看護師という資格は、学生時代から大変な思いをして取得する国家資格なだけあって、都市部でも地方でも安定した需要があるのが強みと言えます。特に2025年には超高齢化社会に突入という事で、間違いなく今以上に看護師の需要が高まると思いますが、同時に看護の質も求められてくるでしょう。
転職を考えた時にふと気になるのが、都市部への転職か地方への転職、どちらが良いのかという問題ではないでしょうか。そこでここでは、転職に悩んでいる人へわかりやすく都市部と地方の転職に関するメリットとデメリットをまとめます。
■都市部への転職 メリットとデメリット
都市部への転職に憧れを持つ人も少なくないと思いますが、メリットがあればデメリットもあるのは当然です。都市部への転職に関するメリットとデメリットをまとめていきますので、転職を考えた時の参考にして下さい。
<都市部へ転職するメリット>
・教育体制が充実している
・最先端の医療に触れる事ができる
<都市部へ転職するデメリット>
・求人数も多いが、人気の職場での競争率も高まる
・日々進歩する医療についていかなければならないため、研修などへ参加する機会が多い
・忙しさに追われる負担
・通勤に時間がかかる
都市部へ転職する場合、年齢が若ければ若い方が有利な傾向にあります。年齢制限がある職場でも対応できますし、様々な事を吸収するにも若い脳の方が向いているはずです。また、求人数も多いので、自分が働いてみたい診療科や病院に応募する事ができますが、競争率が高いのも事実です。
また、地方と比較すると通勤に時間がかかる傾向にあります。特に子育て世代の場合は、子供を保育所や託児所へ送り届けてからの出勤となるケースもあり、時間が足りないと感じる人も少なくありません。
■地方への転職 メリットとデメリット
ゆったりと働けるイメージがある地方への転職ですが、都市部と同じくメリットがあればデメリットもあります。そこで地方への転職に関するメリットとデメリットをまとめていきますので、地方への転職を検討中の場合は参考にして下さい。
<地方へ転職するメリット>
・人と人との関わりが強いため、仕事としてだけでなく地域を通して関わる事ができる
・通勤に時間がかからない
・看護師の存在が重宝される
<地方へ転職するデメリット>
・都市部と比較するとどうしても医療が遅れ気味
・慢性的に人手不足な職場もある
・総合病院のような幅広い知識に触れる機会が少ない
地方への転職は、若くても問題はありませんが、都市部と違って求人数にも限りがあるので、ある程度経験を積んだ看護師の方が転職に有利な傾向があります。と言っても、看護の基本は大きく変わらないので、患者さんとじっくり向き合いたいなどの理由で地方を選択する人もいます。
都市部の場合は、公共交通機関での通勤が多いかと思いますが、地方は1家に1台ではなく1人に1台所有のマイカー通勤となる事も少なくありません。自分のタイミングで行動できるメリットがある反面、維持費や通勤手当などの確認もしておく必要があると言えます。
■Uターン転職、Iターン転職について知ろう!
転職について調べていると、良く耳にする事の多いUターン転職とIターン転職について説明しておきますね。
<Uターン転職とは?>
Uターン転職とは、地方で生まれ育った人が都心で働いた後に、再び自分の地元に戻って働く事を言います。例を挙げると、看護師の専門学校に通うために都心部へ出てそのまま就職して何年か働いた後に、経験を活かして地元に戻って働くというパターンですね。
Uターン転職を選択する理由として多いものは「慌ただしい都会の生活から離れたくなった」「自分や家族が過ごしやすい環境と考えた」「離婚して親元に戻る事になった」などですね。
<Iターン転職とは?>
Uターン転職と似ていて混乱しやすいIターン転職について説明したいと思います。Iターン転職とは、生まれ育った地元以外で就職する事を言い、特に首都圏で生まれ育った人が地方に移住して就職する事を言います。
縁もゆかりもない土地への就職は勇気がいる事と思いますが、地域活性化のためにIターン転職を斡旋・強化する自治体も増加傾向にあり、雇用条件はもちろん居住地なども優遇する自治体もあります。
Uターン転職とIターン転職のどちらにも言える事は、職場を変えるだけでなく【ライフスタイルを変える転職】になるという事です。働く環境を変えたいと思った時に、転職の選択肢の1つに加えてみても良いのではないでしょうか。
ちなみに余談なので聞き流して貰って良いのですが、私の祖母は離島に住んでいてそこの病院も看護師不足に悩まされていると聞きました。できれば3年働くという条件で月々の給与の他に年2回の賞与・僻地手当・住宅手当(希望者には低価格で社宅貸出)などの手当が支給されるだけでなく、1年働くごとに30万円のボーナスも支給されるそうです。
3年働くだけで100万円余計に貰えるのは魅力だと思いましたが、それでも離島という不便さからなかなか看護師が集まらないと院長は話していたそうです。いくら条件が良くても移住となると難しいようで、いつでも看護師に来て貰えるようにこのまま募集は続けていくそうです。
■まとめ
都市部と地方、どちらで働くべきという正解はありません。看護師として働く自分の環境だけでなくプライベートな面も含めて考えるべきと言えます。自分だけで抱え込まず誰かに相談してから決める方法も間違っていませんよ^^
ちなみに私は地方で働いていますが、人と人との関わりに自分も助けられ、自分のペースで働く事ができ毎日充実しています。通勤も自宅から車で5分の距離なので、時間に余裕が生まれて育児と仕事の両立がうまくできています。また、毎月通院される患者さんに名前や顔を覚えて貰える事が嬉しく、それがやりがいや仕事に対する意欲にも繋がっている気がします♪