看護師として働いているみなさんは、自分の看護師としての10年後・20年後について考えた事はありますか?2025年には超高齢化社会を迎えると予想されている中で、病院や施設の在り方だけでなく、自分の看護師としての在り方や今後の生活についても考えていく必要があると言えます。
そこで今回は、10年後や20年後を見据えた看護師としての働き方について一緒に考えていきましょう。
看護師資格取得から現役引退までの流れ
看護師資格を取得し、急性期病棟などで看護師としての経験を積み、ある程度仕事ができるようになったら結婚して出産、育休を経て職場復帰…というのが一般的で多くの看護師の理想であり、流れになっているのではないでしょうか。
若いうちにできる限りの経験を積む事が、その後の看護師としての経験やスキルに繋がると考えられていますが、年齢を重ねるにつれて自分1人では決められない事も色々出てきますよね。
まず結婚ですが、結婚するとパートナーの都合で転職をしなければならなくなったり、家庭を優先するために仕事内容や時間に制限が出てくるケースもあります。また、妊娠すると妊娠中も働きたい気持ちはあっても、体調や妊娠経過によって仕事が続けられなくなるケースもありますよね。
さらに産後は、育児と仕事の両立を考えながら働く必要が出てきます。家族などのサポート体制にも左右されますが、育児と仕事の両立はそう簡単な事ではありません。状況によっては元々働いていた職場を辞める必要が出てきたり、自分が働いている間に子供を見てくれる保育園や託児所の都合も考えないといけません。
育児が落ち着いて時間に余裕ができてきたとしても、今度は親の介護や自分の体力的な問題なども出てくる可能性があり、看護師としてずっと現役で働き続ける事は、あなたが思っている以上に凄い事なんです。
ちなみに私が看護師になりたての頃の理想は、看護師の資格を取得→急性期病棟で経験を積む→結婚・出産・育休を経て職場復帰→子育てのため夜勤のない勤務→慢性期または特別養護老人ホームなどの看護師として働きたい…と考えていましたが、実際は急性期病棟で7年勤務しその後慢性期病棟で2年半勤務、結婚によって転職をしてそのまま出産、育児のため一旦辞職しましたが、今は子育てと両立しながらパート看護師として再就職して働いています。
自分と同期の看護師は、結婚や出産を経て子育てをしながらすぐに急性期病棟に復帰し現在も働いていますが、自分はゆっくり子育てをしたかった事と、夜勤までしなくても良いという主人の意見を尊重して日勤のみのパート看護師として働いています。
若い頃と比べると様々なしがらみがありますが、今も看護師として働き続けられる事にやりがいや喜びを感じながら、毎日働けている事に誇りを持てているので、このまま働き続けたいと考えています。
どのように仕事を続けていきたいのかは、人によってビジョンが違います。ですが、看護師という資格を取得した以上、看護師としての仕事を続けていきたいと思うのはみんな同じなのではないでしょうか。
そこで看護師として10年後も20年後も働き続けるためのポイントはあるのか、考えてまとめてみたいと思います。
10年後、20年後も看護師として働き続けるためのポイント
自分の看護師としての10年後や20年後について考えた事はありますか?同じ職場で働き続けるのか、経験を活かしてスキルアップや他の診療科などの新しい事にチャレンジしているのか、仕事と生活を両立できるような職場で働いているのか、看護師として働き続けるためのポイントをまとめます。
健康・体調管理
看護師の仕事に限った事ではありませんが、患者さんの体調管理をする以上、自分の健康管理にも気を遣う必要があると言えます。また、人と人との関わりの中で精神的に追い詰められる事もあるでしょう。
看護師という仕事を続けるには、自分の体調管理の必要性について考えながら、精神的にも負担とならないように仕事を続けたいですね。
例として挙げると、太った看護師にダイエットの必要性を説明されても、全然説得力がありませんよね。看護師として長く働くためにも患者さんの見本になるような生活や体調管理ができるよう頑張りましょう。
人間関係
人間関係は働いてみないとわからない事も多いと思いますが、仕事を通じて一生付き合っていけるような人間関係が構築できる可能性もありますし、人間関係によって精神的に追い詰められる可能性もあります。
人間関係が良い職場で働くと、気持ちの面で余裕を持って仕事ができる事もありますし、お互いを思いやりながら働く事で良い看護・介護へ繋がりやすい傾向にあります。働く職場によって人間関係はそれぞれですが、自分のポジションを理解して一線を引いた付き合いを意識して働くようにすると良いかも知れませんね。
将来設計
看護師として自分はどうなりたいのか自分の将来設計はできていますか?同じ職場で働き続けると手当や退職金は高額になりつつあります。逆に転職をすると継続した退職金はなくなってしまいますよね。
また、働く職場によって保険や福利厚生なども違います。看護師として患者さんの役に立ちたいのは大前提ですが、自分の安定した生活があってこそだと思うので、10年後や20年後を見据えた働き方を常にしておく必要があると言えます。
これからの時代に求められる看護師像は?
これからの時代は、あらゆる事が電子化され、AIを導入する職場も増えてくるでしょう。看護の本質自体は変わらなくても、時代に沿った対応が求められる時代になってきます。電子化に対応できない看護師は、働きたくても働けない時代になるかも知れませんし、AIをうまく活用しながら看護をしなければならないかも知れません。
看護の基本は忘れずに、様々な事に対応できる柔軟性も求められるようになると思うので、今から少しずつ情報収集をしておくと良いですね^^